脱炭素社会のために…パナソニックがソーラーガレージから始める地域循環とは?【PR】|@DIME アットダイム
日本は現在、年間12億トンを超える温室効果ガスを排出しています。これを2050年までに、実質ゼロにする取り組みが始まっています。
【参考】脱炭素ポータル - 環境省|国の取組
この取り組みでは、地域の貢献が欠かせません。その実現に向けて、環境省は2020年度から補助を開始、太陽光発電の促進などを図っています。
【参考】PPA活用など再エネ価格低減等を通じた地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業(一部 総務省・経済産業省 連携事業)|環境省
パナソニックでは、地域の電力会社・企業などと連携をして、脱炭素社会の実現のために地域循環を進めています。その事例をご紹介します。
沖縄で進む脱炭素化
まずは、沖縄県宮古島で行われている、太陽光、風力発電を活用してエネルギーの自給率をあげる取り組みをご紹介します。
離島である宮古島は旧来、水資源などの問題を抱えてきました。島の地質は珊瑚礁に由来するため雨が地面にしみこみやすく、島内を流れる川はありません。
農業が盛んな宮古島は毎年のように繰り返された水不足と戦ってきました。その経験を通じて、島民の自然資源への意識はとても高くなっています。
さらに、発電のための化石燃料備蓄も重要な課題でした。価格高騰などの外的要素による電気代の乱高下を回避する一助として太陽光発電や風力発電に注目。エコキュートや蓄電池などを加えた太陽光発電システム、風力発電システムの安定制御をめざし、実証実験が続けられています。
例えば、宮古島市の市営住宅を対象として屋根に太陽光発電パネルを設置。
屋外にはエコキュートを設置し、電力の安定制御を期しています。これらの再生可能エネルギー化の促進にあたり、パナソニックが賛同。様々な形で事業推進の後押しをしています。
【参考】2050年カーボンニュートラルの実現へ –宮古島が挑むエネルギーの地産地消-|Channel Panasonic - Official
また、〝おきでん〟の名で地元に愛されている沖縄電力グループの「かりーるーふ」のサービスにも、パナソニックは協力をしています。
「かりーるーふ」は、沖縄電力と契約のあるユーザーに、同社のグループ会社の沖縄新エネ開発が太陽光発電設備と蓄電池を無償で設置し、電気の供給を行うもの。2022年度サービスの診断申込が2021年12月上旬現在、行われています。
【参考】おきでん かり-る-ふ|沖縄電力グループ
岐阜県多治見市のソーラーガレージから始まったこと
そして、岐阜県多治見市での企業活動が、全国の自治体などから注目されています。
多治見市はみなさんご存じかと思いますが、美濃焼で有名な街です。また、2007年8月16日に、74年ぶりに国内観測史上最高気温を更新する40.9℃を記録した、とても暑い市でもあります。そして、年間降水量が2000mmに満たないこともある、晴天の多い市でもあるのです。
そんな特徴を持つ多治見市を拠点とする若き実業家が、株式会社 エネファント 代表取締役の磯﨑 顕三氏です。
電力小売り会社エネファントは、地域電力「たじみ電力」の運営母体でもあります。
たじみ電力は地域エネルギーベンチャーです。多治見市で作った再生可能エネルギーを、多治見市での消費を目的に、中部電力の送電線を借りてユーザーに電気を届けています。
そんな再生可能エネルギーを発生するために太陽光発電を行うのですが、発電パネルが必要となります。その設営場所としてたじみ電力は、地元企業の駐車設備に注目しました。そこに、車の充電設備とソーラーチャージャーを備えたソーラーガレージを設置します。そして、たじみ電力が配電する電力を利用してもらうのです。
このソーラーガレージで太陽光発電した電力を、ユーザーは自社で利用が可能です。また、電力利用も可能な蓄電池として、たじみ電力は中古の日産リーフをレンタルするサービスも提供しています。
ほかにも、20年間電気代とメンテナンスが無料で、月額3270円の基本料金のみでフリエネシステムを利用できる「フリーエネルギーハウス」へのサービス提供や、通勤用EVレンタル「働こCAR」の運用など、電気を通じて多治見市の人々の暮らしを豊かにするため、エネファントは様々なサービスを提供しています。
パナソニックは多治見市で奮闘する磯﨑社長のそんな活動をバックアップ。脱炭素社会への地域の取り組みを促進すべく助力しているのです。
EVとコンバージョンEVが切り拓く脱炭素社会
そんな地元愛に満ちた磯﨑社長の想いを加速させた、新たな取り組みが2021年11月に始まりました。
再生可能エネルギーを活用する次世代型充電インフラ「E-Cube(イーキューブ)」と、マルチモビリティサービスの提供を始めたのです。
「E-Cube」は、電動モビリティと太陽光発電システムを一体化させたものです。トヨタの電気自動車「C+Pod(シーポッド)」をシェアEVとして活用し、その設置には建築許可を必要としないように設計されました。
発電した電力を蓄えるバッテリーを備えた自給自足のタイプなら、系統電力につなげる必要も無いため、様々な場所へ設置が可能となる上、コンテナ型の自立パッケージのため工事が要らず、2時間程度で組み立てが終了します。
下の写真のみなさんは、この「E-Cube」と、後ほどご紹介するコンバージョン EVの展開など、磯﨑社長の想いに賛同して多治見市での脱炭素化と地域循環に取り組む方々です。
左から、パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 マーケティング本部 スマートエネルギー営業部 西川弘記氏、AZAPA株式会社 代表取締役社長&CEO/CTO 近藤 康弘氏、株式会社 エネファント 代表取締役 磯﨑 顕三氏、株式会社米田モータース 代表取締役 米田一哉氏、SBテクノロジー株式会社 執行役員 グループ事業統括 副統括 児玉 崇氏、OpenSteet株式会社 代表取締役社長 CEO 工藤 智彰氏
シェアEVとして活用される「C+Pod」は、普段は多治見市の公用車として利用され、その余剰時間をカーシェアリングします。満充電は約6時間程度とされています。
もちろん、天候が不順で走行のための充電がかなわない場合も想定されます。そのような状況ではカーシェアリングを行わず、太陽光発電力の回復を待って充電に備えるようになっています。
カーシェアリングには、ソフトバンクグループのSBテクノロジーのシステムが利用され、リアルタイムで走行情報やバッテリーデータを確認でき、二酸化炭素削減量の見える化を実現します。
アプリには、マイクロモビリティ(自転車・スクーター)・駐車場のシェアリングサービスとIoTデバイスの開発、提供で豊富な実績を持つOpenStreetの、「HELLO SCOOTER」を活用します。
同アプリをスマホなどで使えば、貸し出し対象車両の現在の状況を確認したり、
利用料金プランの選択といった操作が可能です。
また、予約が完了して車両の準備が整ったら、アプリ上でシェアEV「C+Pod」のドアロックの施錠/解除が可能になります。
スマホを携えて車両へ乗り、ブレーキペダルを踏みつつ青い「POWER」ボタンを押せば始動可能。難しい操作が要らないのも、魅力です。
さらに、次世代型充電インフラ「E-Cube」にはシェアサイクルも併設可能です。こちらのシェアサイクルは「E-Cube」とは別途設置もでき、市内14か所90ラックが既設で、市民のみなさんから移動の足として親しまれています。
EVと電動アシスト付き自転車のシェアリングサービスは多治見駅北口と南口に仮設され、プレサービスとして運用されています。そして、年内には本格稼働する予定となっています。
コンバージョンEVが電気自動車の普及を進める
EVや電動アシスト付き自転車のシェアリングを推し進める一方で、EVの普及を進めるため、〝コンバージョンEV〟の導入に向けた実験も進んでいます。
コンバージョンEVとは、エンジンを搭載した自動車をモーター駆動に変更するもの。エネファントをはじめ、AZAPA、米田モータース、パナソニックなど各社が連携しあって展開しています。EVの導入コストを下げて、地域の脱炭素化への取り組みに寄与するこの実証実験が、2021年11月から多治見市で始まっています。
コンバージョンEVへの改造は、名古屋市に本社を構え、主に自動車エンジニアリングサービスを行うAZAPA(アザパ)と、多治見市内にある自動車整備会社の米田モータースの協業で実施。
EVへの知見が深いAZAPAがコンバージョンEVの設計と電子制御のシステムなどを提供し、改造の実工程を米田モータースが担当して、市販の商用バンや軽トラックなどのガソリンエンジン車をEVへ変更します。
例えば、軽商用バンのフロントエンジンを取り除き、充電用のポートなどを設置。
荷台の一部に市販の可搬型バッテリーを複数台搭載し、コストダウンを図っています。
さらに、後軸は取り外し、そこにモーターをはじめとする駆動ユニットをセットします。
ラインアップは商用バンタイプのほか、トラックタイプも存在。
このコンバージョンEVは車両代を含めると約350万円となっています。AZAPAの近藤氏は将来的に、100万円程度でコンバージョンEVが購入できるようにしたいとのこと。今後の量販化によるコストダウンへ期待したいところです。
パナソニックが考える脱炭素社会への地域の役割
パナソニックは沖縄や多治見市など、多くの地域で脱炭素化への取り組みをサポートしています。
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 マーケティング本部 スマートエネルギー営業部 西川弘記氏は、「沖縄での取り組みは、再生可能エネルギーを主力電源化しようという、パラダイムシフトの一端です。また、多治見での取り組みは、エネファントという地域に根ざした企業が自らの力で、脱炭素化を推し進めている。そこがユニークなところだと思います。また、そうした動きに対して、SBテクノロジー、OpenSteet、AZAPA、米田モータース、パナソニックといった多くの企業が共感し、サポートしています。地域の脱炭素化への動きの多くは、国などの補助金をいかにして受けるかが重視され、実務が遅れがちです。多治見での取り組みも行政のサポートを受けますが、ソーラーガレージやコンバージョンEV、シェアサイクルなどを組み合わせた電気の賢い利用を、市民のみなさんが率先して工夫しています。沖縄、多治見いずれにしても、脱炭素化社会に向けてライフスタイルを変えることを、市民のみなさんが自分事として受け止め、前向きに行動されているのが素晴らしいと思います。この環境を後支えするのがパナソニックに課せられた務めだと思っています」と話しています。
今後、〝多治見モデル〟はほかの地域にも展開されることがあるのでしょうか? これについても西川氏は、「問い合わせは多数あり、今後はいろいろな地域で多治見モデルが展開するかもしれませんね」と期待の言葉を残してくれました。
2050年までに、温室効果ガス排出を実質ゼロにする取り組みは、国が掲げた目標です。一見、絵空事のように思われるこの目標、実は私たちの未来の暮らしを支えるための大事な約束事なのかもしれません。
パナソニックがソーラーガレージから始める地域循環は、近い将来、私たちの生活基盤となるのでしょうか? 今後の同社の活動に注目していきたいと思います。
【参考】パナソニックのソリューション
取材・文/中馬幹弘
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