【インタビュー】水着は制服が人気!? 「DOAXVV」4周年記念、作田プロデューサー直撃インタビュー - GAME Watch
尖ったデザインだけではダメ! キャラクター・水着・髪型の制作で考えることとは
――4周年おめでとうございます。昨年の3周年のときはコロナの影響で開発現場はかなり大変だったと伺いましたが、今年はどうでしたか?
作田氏:開発環境は去年と同様に基本的にはリモートワークをベースに進めています。ですがリモートワーク2年目ということで大分慣れてきました。運営していく中では、オーナーの皆さんが何を一番大事だと思っているか、何を楽しんでいただきたいかという所にフィーチャーして、今やれる中で最大限楽しんでいただけるようやってきました。こういう環境でやっていくしかないという覚悟の中で頑張っています。
――状況は変わらずとも、去年よりも適応している感じですね
作田氏:昨年は一時期本当に危ないなと思った時もあったんですけど、今年は今まで通りにオーナーさんに楽しんでもらえるようにペースを立て直せたかなと思っています。まあ、スタッフがこれを聞くと皆色々思うところがあるかもしれないですけど。どれだけ大変かわかっていないとか(笑)。
――今年1年もいろいろなことがあったと思いますが、中でも印象に残ってることはありますか?
作田氏:チーム内の話になって恐縮なんですけれども、今年の6月に新体制として私がプロデューサーになって、新しいディレクターが開発の中心となって進めるという役割の変更がかなり大きかったかったです。
今まではずっと運営計画とかを私の方で計画立ててやっていたんですけど、現状はディレクターが立てた運営計画を各リーダーが実現していく、最後リリース前に私がチェックして、何か問題があれば「ここをもっとこうした方がいいんじゃない?」とフィードバックをしながら作っています。
新しい女の子を追加する場合も、以前は企画段階からどういうコンセプトをどう立てようかとか、ガッツリ話し合いに入って進めていたのですが、現状は担当プランナーとディレクターが立てた企画をもとに、コンセプトの確認とフィードバックくらいですね。ある程度はもう彼らに委ねています。
――それは今までと作品への関わり方が大きく変わりましたね
作田氏:「エリーゼ」が実装される頃がちょうど移行期で、エリーゼはコンセプトを立てるときからガッツリ関わっていましたが、先日追加された「こはる」は、新ディレクターと現場のスタッフが中心となって作っています。いろいろなリアクションを見る限り、恐らくお楽しみいただけてるように感じていますので、これは新しいメンバーの頑張りだと思います。
――新しい風が吹く感じでいいですね。4年も続いているタイトルなので、水着の案なども頭を悩ませていると以前言われていましたので、そういった意味でもどう変わっていくのかが楽しみですね
作田氏:それについては私も楽しみでもあり、不安でもありですね(笑)。
作田氏が最後に制作したヴィーナス「エリーゼ」新たなメンバーで作られた最新のヴィーナス「こはる」
――こはるが新体制ということは、4周年のアニバーサリーコーデも新メンバーで作られたという感じですか?
作田氏:そうですね。私は製作が進んで形になったものを「次はこんな水着なんだ〜」って見せてもらっていた感じです。現場の話では、アニバーサリーなので豪華でドレッシーな水着をやりたいと、これまで和風の正統派なデザインというものがなかったので和の方向で固めたようです。スラっとした印象を出したいというこだわりがあったようなんですけど、スラっとしたシルエットって布の挙動が結構難しくそこが難航したようです。今はフレアスカートみたいな感じなんですけど、マーメイドタイプとかタイトスカートとかいくつかのパターンいろいろ試して、足を開いたときに一番綺麗に見える今のデザインになりました。
和の雰囲気が美しい4周年のアニバーサリーコーデ
――もう1つの、テニスウェア風の新水着「ヴィーナスエース」ですが、前回の野球ユニフォームに続きスポーツ系ですが、これは何か狙いがあったのですか?
作田氏:私もデザインが上がったのを見て、「またスポーツタイプか〜」と最初は思ったんです。先に出した野球水着のときの話にちょっと遡るんですけど、元々野球ユニフォーム風の水着を作るにあたって、背番号を選べる機能を用意して、それを好きな女の子に着させて遊んでもらえると楽しんでもらえるのではないかとの狙いがあり、ガチャじゃない形式になったんです。さらにバットもセットに付けて撮影もはかどる商品構成にしました。実際に多くのオーナーさんに楽しんでいただけたのかなと。
――小道具が付くのはたしかに面白かったですね
作田氏:水着と小道具をセットにした方が楽しみやすいのかなと。それで今回はテニスウェア風のデザインがあったので、それに合わせてテニスラケットを付けたという感じです。結果としてスポーツ寄りになってしまいましたが、別にスポーツにこだわっているとかはないです。今後、また別の機会で何か小道具と合うデザインがあれば、セットでお届けできればと思っています。
3.5周年で追加された野球ユニフォーム風水着「ヴィーナスナイン」。背番号の数字を自由に変更できるギミックが搭載されていた水着とセットでバットの小道具が付属していた最新のテニスウェア風の新水着「ヴィーナスエース」バットと同様に、こちらもラケットを持った特殊なポーズが楽しめる
――今年もいろいろな水着が誕生しましたが、今年1番のお気に入り水着は何ですか?
作田氏:完全に個人的な意見なんですけ、魔法少女風水着の「まじかるヴィーナス」ですね。あれは小道具も込みで良かったと思ってます。ステッキのエフェクトも気合の入り方が異常で、これはぜひオーナーさんに動いている所を見てもらいたいと思って、PVとかのワンカットだけじゃなく。そこで、生放送でお見せしようってなりました。やっぱり、このデザインはつくしに絶対に着せたいというのがあったのですが、「ななみ」が登場のタイミングの生放送に、ななみ役の島袋美由利さんのほかに、つくし役の指出毬亜さんにご出演いただくことができて、それじゃあ、このタイミングで配信しようよ、と決めました。あれはいろんな奇跡が重なった瞬間でしたね(笑)。
つくしとの相性抜群の魔法少女風水着「まじかるヴィーナス」ステッキから光のエフェクトが出るという、やり過ぎなギミックも話題になった
――魔法少女はインパクトありましたね。インパクトで言うと今年のハロウィンで登場したキョンシー風の「月影」も良かったですね
作田氏:キョンシーは1年前のハロウィンに、国際版、海外の方であのデザインって実は初めて登場したものなんです。海外チームがオリジナルのデザインを海外で遊んでいるオーナーの皆さんに届けたいっていう強い気持ちで。
国際版って日本の約1年か1年半ほど遅れた内容になっていて、ネットで日本の情報を調べると次の新水着とかある程度わかっちゃうんです。このゲームってやっぱり、「次は何が来るんだろう」っていうのが楽しみの1つだと思うので、それがないのは残念だろうなって。我々としても、「次は何だろう……なんだコレ!?」みたいな楽しみ方をしてもらいたいなと思ったので、オリジナルの物を入れてみようっていう提案にはOKを出しました。
――海外先行だったんですね
作田氏:海外のオーナーさんにも楽しんでいただけましたし。その情報を聞きつけた国内のオーナーさんからも「何あれ? 早く欲しい!」という声をいっぱいいただいていたので、今回のハロウィンに実装しました。
海外先行であったキョンシー風水着「月影」。今年の10月に国内でも待望の実装
――毎回面白いデザインで話題になっていますが、実際には反響の波はありますか?
作田氏:やっぱり波はありますね。その水着がどの女の子用のものなのかというところでももちろん。SNSとかでは皆さん喜んでいるんですけど、意外と持っている人が少ないなんてものもあります(笑)。
――やはり好みは千差万別なんで難しい所ですよね
作田氏:これは女の子の場合も同じで、「ななみ」をリリースしたときも気をつけたことなんですけど、「なぎさ」や「つくし」のようにポイントをある程度絞った尖っているものも必要だけど、すべてのオーナーさん楽しんでもらえるようなものも重要なんです。水着なら「制服(風水着)」みたいな。ななみに関しても、すべてのオーナーさんに受け入れてもらえるような女の子にしようというコンセプトを立てていましたね。
ツンツンとトゲのあるなぎさ、陰キャ系女子のつくし。どちらもかなりクセがある
――ななみは尖りのないナチュラルな女の子なんで、キャラ付けだったりが難しそうですよね
作田氏:そうですね。なぎさやつくしのように尖っている女の子は、ある程度イメージが共有しやすいので、アイデアも出しやすいですし、ファンの方も受け入れやすいのだと思います。逆に言うと、「自分には合わないな」という方も当然います。全てのオーナーさんに受け入れてもらうならど真ん中の正統派だろう、そしてこれまでだと「みさき」以来出ておらず、そろそろ追加してもいいのではないかと思い、「ななみ」をど真ん中の女の子として追加することを決意しました。
当然ななみを見て「自分には合わないな」って感じそうな箇所があってはだめなので、これは違うと感じるポイントをひたすら削っていって形を作っていました。我々としても大きなチャレンジだったと思います。
話が水着に戻るんですけど、水着の場合もみんなが好きであろうデザインのものと、尖ったデザインのものでリズムをつけてお届けしています。
意外と少ない正統派な女の子のみさきみさきに次ぐ正統路線のななみ。自然体な空気が魅力のヴィーナスだややマニアックのようにも思えるが、水着だと制服系が全人類からの愛され水着だそうだ
――すこし前にカンナの新髪型が追加されて、あれがめちゃくちゃ可愛かったんですが、新しい髪型を作る際に作田さんの中でルールなどはあるんですか?
作田氏:やっぱりわざわざ作るんだったら、こうしたいよねという前提では考えています。まずは女の子の新しい魅力が生まれるような印象が変わるものを作ろうと。カンナでいうと、可愛い女の子っていうイメージじゃないですか、1014歳ですけど(笑)。とはいえ、1,000年生きているからこその魅力であったりセクシーさ、大人を感じるような印象を持っていてもおかしくはないんじゃないかと思っていて、そういう一面が見えるような髪型にしたいといろんなパターンを作ったんです。ロングとかもいろいろ試して、その結果今回のショートポニーテールがコンセプトと一番近いかなということで決定しました。
筆者も待望であったカンナの新髪型。これは最高過ぎる。しかしロングも見てみたかった髪型だけでこんなにイメージが変わる。1014歳の大人の魅力がとても良く出ている
作田氏:もう1つ、別の視点で気をつけていることは、最初の髪型って女の子の印象づけたいデザインを優先しすぎて、髪の挙動が我々から見て怪しいところがある場合もあります。でも可愛いからデザインを優先しちゃおうみたいな(笑)。実際に撮影をしているオーナーさんからも「あそこの角度が撮り辛い」みたいなご意見もいただくことがあって申し訳ないと思っていますので、この2つ目に関しては今後はもっと撮影をしやすい髪型にしたいと気をつけています。髪型のルールはその2つですね。印象を変えるものと、撮影しやすいもの。
――なるほど、そういったルールがあるんですね。今後も続々増えていくのが楽しみですね
作田氏:髪型は基本的に、多分皆さんご存知だと思うんですけど、追加された女の子順で、その女の子の誕生日が来るタイミングで今は追加しています。いっぱい作ることができないので、せめてその女の子が主役となる誕生日しかないよね、と思って。正直に言うと途中からそうしようって決めたところもあります(笑)。フィオナは誕生日前日のバレンタインデーで追加して、たまきも8月19日、なぎさは5月5日という感じです。新髪型の追加はやっぱり望まれているので、そこになんとか応えたいと思っています。せめて誕生日ぐらいはなんとか頑張って作ろうと。今後は新しいディレクター次第ですが、守って欲しいとはお願いしています。
誕生日に髪型が追加されるのを今後も期待しています
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